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<名護市長選>4度目に「移設ノー」 稲嶺氏「公約貫く」(毎日新聞)

 24日に投開票された名護市長選は、米軍普天間飛行場の県外移設を求めキャンプ・シュワブ沿岸部への移設反対を掲げた前市教育長の稲嶺進さん(64)が初当選した。普天間移設を争点にした過去3度の市長選では、移設と引き換えの地域振興に期待を寄せてきた名護市民。県外移設を公言した鳩山政権誕生後の市長選として注目された4度目の審判は、初めての「移設ノー」だった。【井本義親、阿部周一、朴鐘珠】

 「辺野古への基地移設はストップだ」。数百人の支持者が集まった稲嶺さんの選挙事務所では、「当選確実」の一報を受け、移設に揺れたこの13年余りの苦渋を一気に吹き飛ばすかのように喜びがはじけた。稲嶺さんは笑顔で万歳。指笛と手拍子が鳴り響く中、支持者と共にカチャーシー(沖縄の手踊り)を踊って勝利を祝った。

 稲嶺さんは「13年間の思いを市民の皆さんが選挙にぶつけてくれた。辺野古の海に新しい基地は造らせないという公約を信念を持って貫きたい。これが新しいスタートだ。皆さんにお約束してきたことを実行することで、支援に応えたい」と当選の喜びを語った。

 民主党沖縄県連代表の喜納昌吉参院議員は報道陣に「辺野古に基地はいらない、普天間飛行場は即返還という民意が示された。明日にでも官邸で鳩山(由紀夫)首相に会い、政府はしっかり民意をくみ取るように伝えたい」と話した。

 稲嶺さんは民主、共産、社民、国民新など6政党が推薦。移設を巡る各党間の微妙なスタンスの違いを「辺野古反対」「市政刷新」の共通項でまとめた。名護市を抱える沖縄3区選出の民主党衆院議員、玉城デニー氏は街頭で「政権とつながっているのは稲嶺さん」「来年度政府予算案で鉄道敷設の調査費がついた。基地とリンクしない振興を」などとアピール。政権与党との連携を強調する戦術も功を奏した。

 一方、辺野古移設を条件付きで容認した現職の島袋吉和さん(63)の陣営は、重苦しい雰囲気に包まれた。事務所からは「国策の基地問題が市長選の争点となったのがおかしい」との声も。島袋さんが「私の不徳の致すところ」と敗戦の弁を述べると、支持者が拍手でねぎらった。

 一方、辺野古移設を条件付きで容認した現職の島袋吉和さん(63)の陣営は、重苦しい空気に包まれた。午後10時過ぎ、開票速報をテレビで見守った島袋さんは「思ってもみない結果。私の不徳の致すところで申し訳ない」と険しい表情で支持者に頭を下げた。

 島袋さんは選挙戦で基地問題について「国や県と相談して対処する」と述べるだけでほとんど触れなかった。陣営の予想以上に基地問題への有権者の関心が高まった結果に、陣営幹部からは「相手候補の県外移設の訴えは分かりやすかった。国策が市長選の争点になるのは本来おかしいのに」との声も漏れた。

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